スペインの首都、マドリードから電車で30分の距離にあるトレドは、街全体が「世界遺産」として登録された非常に歴史のある街です。
また、「スペインに旅行に来て1日しかないのであれば、迷わずトレドヘ行け」と言われているくらい、スペイン人も太鼓判を押す観光地でもあります。
トレドは、5世紀から8世紀までスペイン西ゴート王国のかつての首都であり、中世にはイスラム教・キリスト教・ユダヤ教の文化が融合しました。今でも、その名残を残しています。
私たちは、金曜日にトレドに1泊して、トレド内を観光してきました。
トレドの旅行の魅力と情報をたっぷりご紹介します。
トレド旧市街を散歩
トレドの見所は、旧市街地にまとまっています。そして、スペインの観光地に総じていえることですが、『散歩』が楽しいのです。
石畳の道路、花が飾られたテラス、それぞれ違った表情を見せる路地。
地図を手に入れて、気の向くままに、歩いているだけで、中世にタイムスリップした気分を存分に味わえるはずです。
時間の余裕があれば、1泊して欲しいです。何故なら、トレドの夜の町並みが、昼以上に美しいからです。
夜のトレドは、必要最低限の光で照らされ、幻想的な風景を見せてくれます。
トレドの2大観光名所へ
トレドの2大観光名所は、大聖堂とアルカサルです。どちらも、旧市街地内に位置しています。
トレド大聖堂(カテドラル)
旧市街の中心に位置する、ゴシック式の大聖堂です。13世紀に、カスティリーヤ王フェルナンド3世の治世時に建設が始まり、15世紀に完成しました。
また、スペインカトリック教会の首座司教座でもあります。
トレド大聖堂の見学は、入場料8ユーロ。全員にオーディオガイドがついてきますが、残念ながら日本語での提供はありません。
私は英語のオーディオガイドを借りました。
途中、大聖堂内の壮大なパイプオルガンが奏でる音楽が聴けるので、英語がわからなくても、聴く価値はありますよ!
また、追加料金3ユーロで、大聖堂の鐘塔にも登れます。
アルカサル(軍事博物館)
アルカサルは、トレド旧市街の丘に建てられています。
16世紀にカルロス5世が王の邸宅用に建設が始められましたが、完成する前に、首都がトレドからマドリードに移ってしまったため、王の邸宅としては使われることはありませんでした。
その後、多目的に利用されましたが、最終的には軍の士官学校になりました。スペインの独立戦争時や1936年スペイン内戦時には、激戦の舞台にもなりました。
そんな歴史から、現在、アルカサルは、スペインの軍事を中心とした歴史が展示された博物館となっています。
入場料は5ユーロです。
軍事的な面からだけではなく、スペインの歴史を辿るには非常に良い博物館でした。実際、私達は3時間程かけて、じっくり展示を楽しみました。そのおかげで、昼ご飯を食べ損なってしまいましたが・・。
トレド旧市街を一望出来るビューポイントへ
美しい街並みは、遠くから眺めると更に美しいのです。トレドには、そんな美しい街並みを一望出来るスポットがあります。
有名なのが、『Valley viewpoint』です。旧市街地からは、約徒歩で35分。坂になるので、歩くのはちょっと大変かもしれません。
その場合は、観光バス、ZOCOTRENを利用する手もあります。
私たちは時間がなくて、利用しませんでしたが、4.65ユーロで、『Valley viewpoint』まで行って写真を撮れるみたいです。(約5−10分の滞在時間となるようです。)
こちらを利用できなかったのは非常に残念なのですが、代替として、トレドの町並みを手軽に楽しめるところを見つけました。
それは、トレド旧市街を囲むタホ川にかかる、アンタンカラ橋を渡った先にある、『丘』です。丘といっても、普通の坂道となった道路ですが・・。
アルタンカラ橋とアルカサルの方面から、トレド旧市街を望むことができます。
トレド発祥のマザパンを食す!
トレドで食べておきたいものであげられるのが、『マザパン(Mazapan)』です。トレド発祥の伝統的なお菓子です。
マザパンは、スペインがイスラム教徒に支配されていた時代(8世紀)に、アラブのお菓子ハルヴァ(Halva)の影響を受けて作られたと言われています。
材料は、アーモンドペーストと砂糖、卵。風味付けとして、シナモンやレモンの皮が使われています。ちなみに、アーモンドは材料内の50%以上含まれていないといけないという規定があるそうです。
トレド旧市街地には、沢山マザパンのお店がありますが、有名なのは『サン・トメ(Sant tome)』です。創業1856年の老舗のお店です。
私は、違うお店ですが、マザパンの一番小さいサイズをお土産として買いました。食べてみた感想は、美味しいけれど、何より「甘い!」です。
スペインのお菓子は、基本的に日本のお菓子より甘いのです。甘いのが好きな人には天国ですね!
トレドでどこに泊まる?
中世都市の雰囲気を味わうために、旧市街に泊まるのがおすすめです。トレドの旧市街は石畳かつ路地が狭いので、大きな荷物は避けた方が無難です。
Hotel Hacienda del Cardenal
プールと庭園付きの雰囲気あるホテル。La Posada de Manolo
大聖堂から歩いて100メートルのところにあるこじんまりとしたホテル。テラスもついています。
マドリードからトレドへの行き方
マドリードからトレドへは、電車・バス・車で行く方法があります。
電車の場合、高速列車AVEを利用すれば、所要時間は30分です。費用は約10ユーロ(約1300円)。マドリードの中心駅、アトーチャ駅から乗車可能です。30分から1時間の頻度で走っているので、計画は立てやすいですね!運行スケジュールは、公式ウェブサイトにてご確認を。
一番安くトレドへ移動するには、バスがおすすめです。スペイン国内を網羅するバス会社ALSAを利用するのが便利。
片道約5ユーロ(約650円)ですが、所要時間は1時間ほど。トレドの高速バス乗り場からトレド旧市街までは、徒歩で15分から20分の距離です。
最後の方法が車。旧市街の中のほとんどの場所で車が乗り入れできないので、車で行く必要はあまりないかもしれません。アランフェスや他の町と組み合わせて訪問したい場合は、レンタカーを借りて周るのもありですね!
まとめ
トレドは、マドリードから日帰りでも行ける観光地のひとつです。私は金曜日の深夜に到着し1泊、土曜日丸1日を観光に費やしましたが、全ての観光名所を見て回るには、時間が足りませんでした。できることなら、1泊2日で観光するのがおすすめです。
しかし、時間が限られている方は半日だけでトレドを観光することも可能。その場合、ツアーを使えば効率よく観光できるでしょう。
スペイン旅行の際はぜひトレドにも足を伸ばしてみてくださいね!
ではでは。
YUICHI SHIRAI says
あゆみちゃんの旅行はとても楽しそうだね~ 同じユーロをとても有効に使っていて、さすが!! です。
写真もきれいで、またスペインに行きたくなりました。
Ayumi Saito says
ありがとうございます!写真は、OLYMPUSのミラーレスのおかげです。笑