コバルトブルーの海、年中快適な温度、美味しい料理。南仏には、魅力的なものが揃っています。こんな場所に住めたら素敵だと思いません?
実は、私の高校時代の友人が、その夢を叶えて南仏コートダジュール地方のオリーブ農園に暮らしているのです。「何ともうらやましい!」と思ったのは、私だけではないはず!
彼女が送ってくれる写真がいつも素敵すぎるので、ずっと彼らの農園に遊びに行きたいと思っていました。先日、やっと念願叶えて、友人に会いに行くことに。3泊4日で、南仏のオリーブ農園での暮らしを味わってきました。今回は、オリーブ農園での素敵な暮らしをレポートしていきます〜
オリーブ農園での暮らしを体験してみた
友人ヒカリのパートナー・エリックさんが保有するオリーブ農園は、イタリアとの国境付近にあります。最寄り駅は、なんとイタリア。県境のように、国を行き来するというのは不思議な感覚です。
最寄り駅から、エリックさんのオリーブ農園の入り口まではイタリアなのだとか!
農園の入り口以降、農園内はフランスになります。広大な土地の中には、800本のオリーブの木と、彼らの住む家と、今回私たちが泊まらせてもらったシャレー(フランス語で、宿泊施設やロッジのことを指す)あります。農園の草を食べてくれるロバ4頭もいました!
水道・電気は通っていますが、ご近所さんは、車で10分先の村の家々になるとのこと。本当に自然に囲まれた暮らしであることがよくわかります。
オリーブ農園の経緯を聞いてみた
こんな素敵な場所にオリーブ農園を保有しているエリックさんに、オリーブ農園を始めた経緯を聞いてみることに。
実はエリックさんは、映画業界出身。つい10年前までは、アメリカのNYで脚本家・映画プロデューサーとして活躍していました。長年都会に住んでいたエリックさんですが、もっと環境や自然に良い事を行なっていきたいと思い、オーガニック農法で農業を始めることに。
約10年前、南仏コートダジュール地方に800本のオリーブ農園を購入しました。購入したオリーブ農園は、数年間農園として使用されていなかったため、荒れた状態だったそうです。
アメリカからフランスに引っ越し、荒れた状態の農園を少しずつオーガニック農法に則った農園に手入れしていきました。。現在では、800本のオリーブの木以外にもワイン用の葡萄やエッセンシャルオイル用の薔薇など、様々な農作物を栽培しています。
ラベンダー収穫のお手伝いをしてみた
私たちが滞在中にちょうどラベンターの収穫日に重なったので、お手伝いをすることになりました。ラベンター畑は、エリックさんのオリーブ畑から車で1時間のところにあります。ラベンター収穫の達人であるエリックさんの友人アントナーと一緒に、いざ、ラベンター狩りへ繰り出しました!
この日の収穫の目標は、ラベンダー75キロ。果たして、目標にたどり着くことはできるのでしょうか。
ラベンダー狩りは、ちょっと不思議な格好で行います。
実は、体に巻きつけてあるのは、シーツ。脇の下に、スペースが出来るようになっており、そこに収穫したラベンダーを入れていくのです。
ラベンターは、数10本〜100本がひとかたまりとなって生えているので、ある程度の本数を手に取り、釜で刈り取っていきます。稲刈りと同じような要領ですね。
午前中3時間のラベンダー収穫量は、アントナーが25キロと断トツの収穫量。その他の私たちは、4キロ〜10キロの収穫量でした。
思ったより収穫できなくて、ちょっと残念です・・。午後は、もっとラベンダーが多い場所を中心に収穫することに。
そのおかげか、午後のラベンダー収穫量は、格段に向上しました。なんと、私は午後3時間15キロも収穫することができました!
こちらが、今回収穫したラベンター達です。
収穫したラベンダーは、ひとかたまりにしていくと発熱してしまうので、風通しをよくして、乾燥させます。
このラベンダーは、エッセンシャルオイルとラベンダーウォーターになるのだそうです。
当初の目標を超え、約100キロのラベンダーを収穫することができました。今回は、6人でラベンダー100キロを1日で収穫しましたが、ラベンダー収穫の達人たちは1泊2日で1人100キロのラベンダーを収穫するのだそうです。恐るべし。
それでは、1リットルのエッセンシャルオイルを作るには、どのくらいのらベンターが必要だと思いますか?
答えは、ラベンダー100キロ!濃縮された豊満な香りと効果を持つエッセンシャルオイルを作るには、大量のラベンダーが必要になるのです。
午前・午後合わせて6時間と、ラベンダー狩りはなかなかの重労働。それでも、リラックス効果を持つラベンダーの香りに囲まれていたからか、あっという間に時間が過ぎていったのでした。
オリーブ農園の絶景と絶品を味わってみた
私達が滞在中、エリックさん・友人ヒカリ・ヒカリの友人あゆみちゃんは、農園で採れたフルーツや地元の野菜をふんだんに使用したご飯を作ってくれました。
こちらは、色鮮やかなパスタ。緑色のソースは、新鮮なバジルのペスト。赤色のソースは、エリックさん特製トマトソースです。
こちらは、あゆみちゃんが作ってくれたチアシードのリゾット。チアシードは、美肌効果やアンチエイジング効果があり健康に良いのだそうです。
デザートには、煮込んだアプリコット。裏庭で採れたアプリコットだそうで、とても新鮮で美味しかったです。
オリーブ農園を望んでの夕食。自然に囲まれて食べる食事は、美味しさ倍増です。
工房を見学してきた
エリックさんの工房も見学させてもらってきました。工房は、最寄りの村の一角にあります。工房では、新商品の開発や、商品の瓶詰めからラベル貼りまで行うそう。
こちらは、オリーブオイルの入ったタンク。
こちらは、ソーラーマセレーション(太陽浸漬)という用法で、植物の有効成分をオリーブオイルに移したもの。
花やハーブをオリーブオイルと共に、瓶で密封。瓶の中日差しの強い南仏の気候を利用し、40日間日光の下に当てておきます。
そうすると、花やハーブの中のオイルが、オリーブオイルに移ります。これを普通のオリーブオイルと混ぜ合わせ、特別な有効成分を持つオリーブオイルに仕上げるのだそうです。自然の力を最大限に活かした手法ですね。
工房では、商品を購入することもできます。私はお土産としてオリーブのパテを買ってきました。
オリーブパテとは、塩水に浸したオリーブを種ごとつぶしたもの。ヒカリの友人・あゆみちゃんが、「オリーブパテは、パン以外にも、白米にも合うんですよ〜!」と言っていたので、「オリーブと白米が本当に合うの?」と内心疑いながら試してみました。すると、想像以上に美味しくてびっくり。オリーブの持つ油味が、絶妙に白米と絡み合うのです。新鮮な組み合わせですよね。
エリックさんの農園で作られた商品は、今の所フランスでの販売が中心。これらの商品はパリのオーガニックストアで手に入りますが、今後はエッセンシャルオイルを始めとして日本での販売にも力を入れていくそうですよ!
いつもと違うライフスタイルを体験してみませんか?
オリーブ農園での暮らし、いかがでしたか。普段の暮らしと違う暮らしを体験してみると、新しい発見があるもの。農業に興味がある人も、自分とは違うライフスタイルを体験してみるものは良いものです。
今回は、友人の家に滞在させてもらいましたが、他にもWOOFやWorkawayといったボランティアを通じて、違うライフスタイルを体験するという方法もあります。
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いつもと違うライフスタイルを体験してみませんか?
ではでは〜。
[Information]
エリックさんの農園のウェブサイト: 800 Trees ジャポン Domaine de la Chapelle Saint Jérôme
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*記事中の写真は、友人ヒカリにも提供してもらいました。Instagramでもっと沢山写真見れますよー!
現在、エリックさんの農園ではWOOFのウェブサイトを通じての受付はしていないそうですが、オーガニック農法に興味がある方は歓迎だそうです。興味がある方は、ウェブサイトよりお問い合わせしてみてください:)