世界一美しいビーチを思い浮かべてください、と言われたらどこを思い浮かべますか?実は、スペインには、世界一美しいビーチに選ばれた島があるのです。
その島は、スペイン北西部に位置するシエス諸島の中にあります。私は、日本でスペインの情報を探している際に、シエス諸島の世界一美しいビーチという情報に辿り着き、「世界一のビーチはどれ程のものなのか?」と興味を持ち、シエス諸島に行くことにしました。
シエス諸島は、日本ではあまり馴染みがないですが、世界一美しいビーチに限らず、語りきれない程の魅力を持っています。
シエス諸島ってどんな島?
シエス諸島は、モンテアグード島(鋭い島)、オ・ファロ島(灯台の島)、サン・マルティーニョ島(聖マルティンの島)の3島からなりたっています。基本的に観光客がスペイン本土からフェリーを利用して入島できるのは、モンテグアード島とオ・ファロ島のみ。サン・マルティーニ島へいく場合は、別途船をチャーターしなくてはいけません。
それでは、シエス諸島の魅力を紹介していきましょう!
①世界一美しいビーチに選ばれたロダスビーチ
モンテグアード島とオ・ファロ島にまたがるロダスビーチ(Praia das Rodas)。こちらが、2007年イギリス・ガーディアン紙が世界一美しいビーチに選定したことで一躍有名になったビーチです。
スペイン本土からフェリーでモンテグアード島に到着すると、まずこのロダスビーチが目に飛び込んできます。
島の形に沿って続く、白い砂浜に、エメラルドブルーの海。ため息が出る美しさ。世界一美しいビーチに選ばれたのが納得できます。
②ヌーディストビーチもありますよ?!
モンテグアード島とオ・ファロ島には、ロダスビーチ以外にも、あと二つビーチがあります。そのうちの一つ、フィフェイラビーチ(Praia das Figueiras)は、ヌーディストビーチです。ヌーディストビーチとはいえ、全員が素っ裸にならなくてはいけない意味ではないので、ご心配なさらずに(笑)
ヌーディストビーチは、「脱ぎたい人は脱いでもいい。脱がない人も、脱いでいる人を気にしない。」という暗黙の了解の上に成り立っています。ちなみに、女性だけではなく、男性も素っ裸で堂々と歩いているので、ヌーディストビーチに行く際には心の準備をしてから足を踏み入れましょう・・。
ちなみに、私はヌーディストは試していませんが、ヌーディストの方々が気持ち良さそうに脱いでいるのを見るにあたり、人間はもともと素っ裸で生まれてきたのだし、裸で泳いだって、水着で泳いだって、どちらでも良いのではないか、という不思議な感覚に陥りました。
③ハイキングをしながら、四方の絶景が楽しめる!
シエス諸島の魅力は、ビーチだけではありません。モンテグアード島とオ・ファロ島にかけて、4つのハイキングルートが用意されています。ハイキングルートの拠点となるのは、モンテグアード島とオ・ファロ島の中間に位置するフェリー乗り場です。どのハイキングルートからも、シエス諸島の美しい自然を四方から楽しむことができます。
一つめのハイキングルート(Ruta1)は、オ・ファロ島の中にある山(標高175メートル)の上に位置する灯台へとつながっているルート。フェリー乗り場からは、歩いて片道約2時間半。(約3.5km)
山道を登るのは少々しんどいですが、頂上にたどり着くと、こんな絶景を見ることができます。
二つめ(Ruta2)が、オ・ファロ島にあるもう一つの灯台へとつながっているルート。途中までは、一つめのハイキングルートと一緒です。フェリー乗り場から、歩いて片道約1時間45分です。(約2.6km)
三つめ(Ruta3)は、モンテグアード島にあるビューポイントにつながっている、モンテグアード島の中間部に位置するルートです。フェリー乗り場から、歩いて片道1時間45分。(約1.7km)
緑茂った道を歩いたり、 ウミネコに出会ったり。シエス諸島のハイキングルートは自然が満載です。
四つめ(Ruta4)は、モンテグアード島の北側へと向かうルート。シエス諸島で最も標高が高いアルト・デ・シエス(標高197メートル)や崖といった、自然が作り出した風景を堪能することができます。フェリー乗り場から、歩いて片道1時間45分です。(約2.5km)
灯台側とは違った島の表情を見ることができます。崖が多いため、力強い風景が印象的です。
④自然をおかずに贅沢な食事を!
そして、贅沢なことに、これらの絶景をおかずに食事が出来るのです。どこを見渡しても、美しい風景ばかり。どこで食べるか迷ってしまいます。
私たちは、ランチ用に、バケットとトマト、そして、ガリシア地方特製のチーズ、ケソ・テティージャ(Queso Tetilla)を持参しました。
ケソ・テティージャは、「尼さんのおっぱい」という意味です。何となく、形から推測できますよね。味も牛乳の味がしっかり出ていて、濃厚。バケットサンドイッチによく合います。
何の変哲もないバゲットサンドイッチなのに、この絶景を背景にすると、とても美味しそうに見えませんか。絶景をおかずにしたランチには、何にも勝る美味しさです。
シエス諸島に行くには?
シエス諸島に行くフェリーは、スペインのヴィーゴ(Vigo),カンガス(Cangas),バイオナ(Baiona)から出ています。この中ではヴィーゴが最も大きく、交通の弁が良い都市なので、ヴィーゴを拠点にすることをお勧めします。ヴィーゴからシエス諸島まで、約45分の船旅です。
また、シエス諸島には年中行けるわけではありません。フェリーが運航しているのは、5月から10月まで。7月と8月はハイシーズンとなり、フェリーの本数は増えますが、大人料金は少し高くなります。
ローシーズン(5月、6月、9月、10月)のフェリー料金
大人 18,5ユーロ(往復)
子供(3歳から12歳まで) 6ユーロ(往復)
子供(3歳以下) 無料
ハイシーズン(7、8月)のフェリー料金
大人 16ユーロ(往復)
子供(3歳から12歳まで) 6ユーロ(往復)
子供(3歳以下) 無料
運航スケジュールはその都度変わるので、こちらもご確認ください。チケットは、ヴィーゴのフェリー乗り場でも買えますが、オンラインで買っておくとスムーズです。ハイシーズンは特に混み合うので、早めに購入しておいた方が安心です。
どこに泊まる?
シエス諸島を訪れるにあたって、宿泊には二つの選択肢があります。①シエス諸島に泊まるか。②ヴィーゴ(もしくは他のフェリーが出航している2都市)に泊まるか。です。
①シエス諸島に泊まる場合、ホテルは当然ないので、キャンプ場に宿泊することになります。フェリー乗り場から歩いて5分のところにキャンプ場があります。
テントを持参すれば、
ローシーズン時は大人7ユーロ、子供5,5ユーロ、テント代7.5ユーロで宿泊できます。(大人二人の場合 計21.5ユーロ)
ハイシーズン時は大人8.25ユーロ、子供6.20ユーロ、テント代8.25ユーロで宿泊できます。(大人二人の場合 計24.75ユーロ)
テントを持参せずに、テント自体を借りることもできます。
ローシーズン時は、小さめのテント45ユーロ(1日)、大きめのテントが70ユーロ(1日)で宿泊できます。
ハイシーズン時は、小さめのテント49ユーロ(1日)、大きめのテントが75ユーロ(1日)で宿泊できます。(注:最低2泊以上)
テントを借りると、少し割高ですが、一日中シエス諸島の絶景を楽しむことができることを考えると、こちらも良い選択肢かもしれません。フェリーの始発便の前と、最終便の後の静かなシエス諸島、キャンプ場宿泊客のみが味わえる特権です。
シエス諸島のキャンプ場に関しては、CampingIslasCiesのHPまで。
一方、私たちは、②ヴィーゴのホテルに宿泊しました。キャンプ場も検討したのですが、ハイシーズンだったためテントを借りると最低2泊しなければならず、2泊もすることがあるのかどうか、と迷った上に断念しました。
結果的には、1日でシエス諸島を全部見て回れたので良かったですが、日中は観光客の数がとても多かったので、静かにシエス諸島の自然を楽しみたい場合は、キャンプ場に泊まった方が断然良いと思います。
【まとめ】世界一美しいビーチを見にシエス諸島へ!
シエス諸島の魅力は伝わりましたでしょうか。世界一美しいビーチと豊富な自然を有すシエス諸島。機会があれば、あなただけのシエス諸島の魅力を探しに、是非足を運んでみてください。