嬉しいニュースが入りました!スペインと日本の間で、ワーキングホリデー制度が開始されることになりました。ワーキングホリデー制度とは、18歳から30歳まで(締結国によっては35歳まで)の若者が、双方の国に1年間滞在することが出来る制度のことです。
これで、スペインに留学生としての学生ビザや、就労者としての就労ビザを習得する以外にも長期でスペインに滞在することが出来るようになります!スペインのワーキングホリデーはずーっと話題に登っていたのですが、なかなか締結されなかったので、首を長くして待っていた人も多いのではないでしょうか。
フェリペ6世国王の日本訪問に合わせて訪問していたスペイン外務大臣と日本の岸田外務大臣との間で「ワーキング・ホリデー制度に関する日本国政府とスペイン王国政府との間の協定」が4月5日に署名されました。
ここでは、今のところわかっている概要、そして他国のワーホリ条件から推測されるワーホリビザの条件を中心に紹介していきます。
スペインー日本ワーキングホリデーの概要
スペインと日本間のワーキングホリデー制度は一体どのようなものになるのでしょうか?取り交わされた協定から内容を抜粋して紹介します。
a ) 主として休暇を過ごすために他方の国(以下「受入国」という。)に入国する意図を有すること。
b) ワーキング・ホリデー査証申請時の年齢が十八歳以上三十歳以下であること。
c) 被扶養者を同伴しないこと(被扶養者が当該締約国政府から発給されたワーキング・ホリデー査証そ の 他の査証を所持する場合を除く。)
d) 有効な旅券及び帰国のための切符又はそのような切符を購入するための十分な資金を所持すること。
e) 受入国における滞在の当初の期間に生計を維持するための相当な資金を所持すること。
f) 滞在終了時に受入国を出国する意図を有し、かつ、滞在する間に在留資格を変更しないこと。(f) 以前にワーキング・ホリデー査証の発給を当該締約国政府から受けていないこと。
h) 健康であることが医療診断書により確認されること。
i) 犯罪経歴を有しないことを申告すること。
j) 受入国に滞在する間に、受入国において効力を有する法令を遵守する意図を有すること。参考:外務省
なるほど。今のところ取り交わされた協定では、他のワーキングホリデーの制度とさほど変わりは内容です。気になるのが、「いつ!いつ!いつから使えるようになるのー?!」ですよね。
それも、ちゃんと書かれています。
この協定は,それぞれの国内手続の完了を書面により通報し,双方の通報が受領された日のうちいずれか遅い方の日の後30日目の日に効力を生じます。
双方の国の国内手続きが完了して、それから30日後・・・。ちょっと心配なのが、スペイン側の国内手続きです。何せ、私の結婚手続きでも3ヶ月待たせられたので。これは、もう少し気長に待つ必要が出てきそうです・・。
でも、協定が締結されたことには変わりありません!この制度を使いたいと思っている方向けに、できる限りの情報を集めてみたので紹介していきますね^^
他の国の概要は?
現在、スペインはオーストラリア、ニュージーランド、カナダとワーキングホリデー制度(ユースモビリティ制度)を締結しています。各国のビザ概要を知ることで、スペイン〜日本艦のワーホリの概要もイメージがつきやすくなるかと思うので、まとめてみます。(注:特に必要と思われることを中心に抜粋しています。)
年齢 18〜30歳
発行枚数 500/1年
必要条件
ー 最低2年間の高等教育を終了していること
ー 必要スペイン語レベルを要していること(DELE A1レベル以上、スペイン語コースA1修了)
ー スペイン入国予定日の90日以内にビザを申請すること
ー ビザ申請費用は88オーストラリアドル(約7、000円)
ー 往復航空券を保持していること
ー 滞在期間をカバーする保険に加入していること
ー 健康診断書を提出すること
ー NIE (Foreigners’ Identification Number) の応募書類を準備しておき、ビザ申請時に提出すること。
年齢 18〜30歳
発行枚数 200/1年
必要条件
ー ビザを申請するためには、必要資金 4、200ニュージーランドドル(約30万円)を所持しておかなければならない。
ー ひとつの雇用主の元で3ヶ月以上働いてはならない。合計で6ヶ月以上働いてはならない。正規雇用(Permanent job)で働いてはいけない。不法な仕事してはならない。
ー 学校に通ったりトレーニングを受けてもいいが、6ヶ月以上になってはいけない。
年齢 18〜35歳
発行枚数 1000/1年
必要条件
ー ビザ申請費用 150カナダドル(約12、000円)
その他の条件は、ほぼオーストラリアとニュージーランドと一緒。でも、条件は緩め。
カナダの場合が、一番緩めで、年齢も35歳まで。また、スペイン語能力の要求や、仕事の制限もないようです。締結国によって、条件が少しずつ変わってきます。特に目を引くのが、オーストラリアでは、語学レベルが求められていることですね・・。日本の場合はどうなるのかまだわからないので、スペイン語の勉強はしておくにこしたことはなさそうです。
スペインでのワーキンホリデーに資金はいくら必要?
ワーホリでの要件のひとつに、現地滞在を賄えるくらいの資金を要していること、が基本的に加えられます。他の国の要件を見ていても、だいたい40−50万は資金として必要です。
実際、マドリードに住む場合を考えてみましょう。
1ヶ月の生活費の目安
家賃(ルームシェア) 400ユーロ
食費 100〜200ユーロ
雑費(携帯電話、交通費等々) 50ユーロ
保険 30ユーロ
最低でも700ユーロ(約84、000円)は1ヶ月に必要です。12ヶ月滞在するとしたら、8,400ユーロ(約100万円)。この費用とは別途、大きな出費として往復の航空券代が加わります。また、これは最低限の費用なので、スペインで旅行したりと楽しみたい場合は、もう少し資金が必要となります。
せっかくスペインに住めるなら、旅行したり、語学学校に通ったりしたいですよね!そういった場合は、資金に余裕を持たせておいたほうが良さそうです。
仕事はどうする?
はっきりいって、スペインでの仕事は期待しないほうがいいです。スペインの失業率は、20%。20代の若者に限っては、50%と言われる国です。それでも、仕事をする方法としては下記が考えられます。
日本食レストラン
スペインは、それなりに日本食レストランがあるものの、イギリスやフランスに比べて、数は多くありません。アルバイトを探すのは大変かも・・。
日本語教師
日本語を勉強したいと思っているスペイン人は少なからずいます。そういったスペイン人に日本語を教えるというのも一手です。教育機関で教えるなら、資格を持っておいたほうが良いでしょう。
オーストラリアやカナダからスペインでワーホリをしにきている人も、英語教師として働いたり、現地のガイドとして働く人が多いようです。また、翻訳を仕事としている人もいます。
仕事探しが難しそうなら、できるだけお金を使わずに生活をする方法を考えるのも一手です。一番良い方法が、ボランティアです。スペインには、豊かな土地があるので、オリーブ農園や観光施設で手伝ってくれるボランティアを探している場合が多々あります。無給ですが、仕事に対して滞在場所と食事を代わりに与えられます。こういった制度を用いれば、少なめの資金でも、ワーホリが可能です。
【参考記事】海外ボランティアで語学力を伸ばそう!オススメWebサイト3選を紹介します
スペイン・ワーキンホリデー今後の見通し
正式にビザの申請ができるようになるまでには時間がかかりそうです。また、他国の概要を見る限り、語学の制限やビザ発行枚数に制限がつくことが予想されます。今現在30歳で、スペインのワーキングホリデーを利用したいと思っている人は、ちょっと早くして欲しいところですが。
スペインワーホリを考えている方は、語学力の向上、資金作りをしていくと良いかと思います!また、最新動向がわかりましたら、随時アップデートしていきますね。
ではでは。