ベルリンに来て驚いたのが、東欧出身の人の多さです。ドイツは、ポーランドと国境を接していますし、他の東欧諸国も地理的に近いことから、多くの人が新しいチャンスを求めてベルリンにやってきています。以前参加したイベントでは、ドイツ人や西ヨーロッパの国々の人より、ルーマニア、ラトビア、エストニア、リトアニアといった東欧からの参加者が多かったこともあります。
私の今の部屋のオーナーも、東欧にルーツを持っており、ベルリンに来てから、東欧がより身近に感じられるようになりました。日本では触れる事が少ない東欧ルーマニアの食についてついてちょこっとご紹介したいと思います。
ルーマニアの主食ママリガ
ルーマニアの主食は、小麦ととうもろこし。小麦は、パンとなり、とうもろこしは粗挽きされて、ママリガとなります。
私は前職で穀物の輸入をやっていたのですが、実は、ルーマニアで作られたとうもろこしは、はるばる日本に輸入されて、家畜の餌になっています。ルーマニアのとうもろこしが日本の食卓を支えているんです。そう聞くと、ルーマニアが少し身近に感じられるのでは?
おふくろの味ママリガの作り方
子供時代ルーマニアに住んでいた部屋のオーナーとお姉さんが、ママリガの作り方を教えてくれました。お姉さんによると、ママリガにはそれぞれ家庭の味があり、本当に美味しいママリガを作るのは技が必要なのだそう。ママリガは、日本の味噌汁と同じようにおふくろの味、なんですね。
作り方はいたって簡単です。まずは、沸騰させたお湯に、ママリガの素となるとうもろこしの粉を入れます。そして、火を弱め、よく混ぜ合わせていきます。
すると、どんどん粘り気が出てきます。ある程度の粘り気ができたら完成です。
ルーマニアの味と日本の味のコラボレーション
ママリガは日本のご飯のように、おかずと一緒に食べます。今回は、以前作って好評だったお好み焼きを付け合わせにしてみました。ルーマニアの味と日本の味のコラボレーション!です。
ママリガ自体は、粘り気のある食感はありますが、味は無味に近いので、バターやサワークリームをつけて食べます。見た目はマッシュドポテトに近いですが、より粘り気があり、粗挽きされたとうもろこしの粒が感じられて面白い味でした。
【まとめ】食事を通して見るルーマニアという国
日本でもとうもろこしを焼いたりポップコーンにしたりと食用として食べられますが、その消費量は全体のほんの一部で、とうもろこしの消費の大部分は家畜の餌に。そして、ルーマニアをはじめとした他の外国からほとんどのとうもろこしを輸入しています。
そのため、私の中ではとうもろこしというと、家畜の餌というイメージしかなかったのですが、とうもろこし生産国のルーマニアではこのように主食として食べられているということを知れたのは新鮮でした。食事を通して、このように国の文化や社会が見ることができるのは面白いですね。