この度、北ポルトガルのポンテ・デ・リマ(Ponte de Lima)という小さな町で開催されていた国際庭園祭り(Festival Internacional de Jardins)に行ってきました。
日本庭園好きが高じて、ここ2年ほどは日本国内中の日本庭園巡りをしてきた私。庭好き、緑好きの私、ヨーロッパに滞在中は、ヨーロッパ中の庭を巡り、世界の庭園シリーズとして、庭と緑について綴っていくつもりです。
その第一弾として、今回は、ポンテ・デ・リマで開かれていた国際庭園祭りをレポートします。
ポルトガルのポンテ・デ・リマの国際庭園祭り(Festival Internacional de Jardins)とは?
ガーデンショー(庭園祭り)といえば、毎年5月にイギリスのチェルシーで開かれる、チェルシーガーデンショーが有名です。
一方、ポンテ・デ・リマは、北ポルトガルに位置する人口4万人程の小さな町です。町の中心部にはリマ川(Rio Lima)が流れており、ローマ時代に掛けられた橋が印象的です。そんな小さな町ですが、庭園の町として力を入れており、町内には8カ所も庭園があります。
国際庭園祭りの会場もそのうちの一つ。リマ川のほとりに広大な庭園が広がっています。国際庭園祭りの期間は、5月29日から10月31日までですが、期間外も、整備された公園として人々の憩いの場となっているようです。
国際庭園祭りは、今年で11回目。昨年度は、約10万人の来場者があったそう。人口4万人の町に、10万人もの人が観覧にやってくるのですから、相当なものです。
今年の庭園祭りのテーマは、「water in the garden」。テーマに合わせた、12の様々な庭園がエントリーしました。
私が気に入った3つの庭園をご紹介します。
①The Water Cycle Garden (O Jardim do Ciclo da Agua)
地球の表面を71%を水が占めていることを、雨と川を用いて循環を表現した作品です。色とりどりの雨が、青空に映えて綺麗だったこと、自然の営みがシンプルに表現されているところが気に入りました。
②Make a wish
こちらは参加型の庭園でした。訪問者は、紙に自らの夢や希望を書き、たんぽぽを模した木に紙をくくりつけます。水は、私たちの生命にはなくてならないもの。水が持つパワーに、夢や希望を託そうというのがテーマだそうです。
日本語を必死で勉強中のスペイン人ハビは、「日本語が出来る」と夢を紙に書いていました。なんとも素晴らしい志です。頑張って欲しいですね!
でも、実際は、夢を書きたがらないハビに、私が嫌々書かせたんですけどね・・笑
③Aquarium-A Piece of Underwater Life
こちらの作品は、普段見えない水面下を、水槽の形を利用して表現しています。木で出来た魚が泳いでいたり、地上植物で海藻を表現していたりと、見ているだけで楽しくなる作品でした。
昨年度の優勝作品 Looking at the Minho
Minhoとは、ポンタ・デ・リマも含めた、北ポルトガルのミンホ地方のこと。ミンホ地方伝統のお祭りを庭にて表現しているのだそう。このお祭りでは、女性とワインが重要な役割を占めることから、作品中心部にしっかりと表現されていますね。女性は、この地方の伝統衣装をまとっています。
番外編こんな作品もありました。H20
水がテーマだけに、水素分子を表現しているそうです。説明がないと、ただ青い玉が転がっているだけに見えてしまいますが・・
【まとめ】国際庭園祭りは、庭好きじゃなくても楽しめる!
国際庭園祭りの庭園は、見るだけではなく、訪問者が参加できるアクティビティーもいくつかありました。上記の「Make a wish」だけではなく、庭園一体に、楽器が組み込まれており、音楽を楽しめるような庭園もありました。
The FE D’EAU Garden
見ることが中心になりがちな庭園鑑賞ですが、国際庭園祭りのような場所ではバラエティーに富んだ庭園が作られているので、特段庭に興味がなくても楽しめます!
国際庭園祭りを目的にポルトガルのポンタ・デ・リマまで行くことはなかなか難しいかもしれませんが、身近にこのようなガーデンショーや庭園祭りが開かれていたら、案外面白い発見があるかもしれないので、是非試しに行ってみては?
Information
ポンタ・デ・リマ 国際庭園祭り
開館時間:
(5、6、9月)平日10時−12時半、13時半ー19時 月曜のみ13時半−19時 休日10時−19時
(7、8月)10時ー20時 月曜のみ13時半ー20時
(10月)10時ー18時 月曜のみ13時半ー18時
入場料:1ユーロ
公式HP:ポンテ・デ・リマ 国際庭園祭り
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ヨーロッパには、美しい庭園がたくさんあります。庭園巡りの旅も楽しいはず!
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yumiko shirai says
面白い庭園祭りですね。 人工物との融合ってのが、西洋風? 日本なら自然の物を使いますよね。木材とか、レンガとか、あっても鉄製品? 違いを感じます。 ドレスデンに小路を抜けると、中庭がありその周りの建物が雨が降ると流れて楽器になっていたり、動物が建物全体にかかれていて、小さな庭に木材やカラフルな花が植えられていた場所がありました。建物には小さなお店が入っていて楽しいです。 ドレスデンにいったら、訪れてみてね。
Ayumi Saito says
ドイツは、緑や庭が多いと聞いているので楽しみです。ドレスデンにも、そのような面白い場所があるんですね・・!!是非行ってみます。ゆみこさん、コメントありがとうございます^^