イースターって聞いたことがありますか?日本ではあまり馴染みがないですが、キリスト教国が多いヨーロッパでは、クリスマスと並んでとても大切な日のひとつなのです。
イベントを知ることは、その国の文化を知ることにも繋がります。イースターの風習は、国によっても違って、興味深いんですよ。今回は、イースターの意味と楽しみ方について紹介してみますね!
イースターとは一体?
イースターは、キリスト教にとって大事な行事のひとつです。イースターの日曜日とは、処刑されたキリストが、復活した日のことだからです。ゆえに、イースターの日曜日の前の1週間は、禁欲的に過ごし、日曜日にキリストの復活を盛大にお祝いする、という習慣が多くのキリスト教国に残っています。イースターは、クリスマスと並んで重要な行事の一つに数えられます。
クリスマスと違い、イースターの日は年によって変わります。イースターは、「春分の日の後の、最初の満月から数えて最初の日曜日」です。2017年の場合は、4月16日。来年は、また日にちが変わります。
国によって変わりますが、イースターの日曜日の前後は祝日となっており、年明けて最初の長期休暇となる国が多いです。日本でいうお盆のように、家族で過ごすために、実家や母国に帰ったりする人もいれば、長期休暇を利用して休暇ととる人もいます。
イースターの週末は、大半の観光施設やお店が閉まってしまうので、4月の週末にヨーロッパに訪問する予定の方は、イースターの日程を確認しておいた方が良いですよ。
それでは、次に、私の馴染みのあるヨーロッパ諸国のイースターの風習を紹介していきますね。
ドイツのイースター
ドイツでは、イースターの日曜日の週の金曜日(Good Friday)から、次の月曜日(Easter Monday)までが祝日となります。金曜日の午後から、ほとんどの店が閉まり、電車やバスの運行本数も減ります。スーパーも閉まってしまうので、この時期にドイツに旅行する人は、食料は金曜日の午前中にまで買い込んで置くことをオススメします!
ドイツでは、3月末頃からイースターの飾り付けが見受けられるようになります。スーパーには、イースターの象徴である卵とうさぎのデコレーショングッツと、チョコレートがズラリと並びます。
なぜ、卵とうさぎがイースターの象徴なのでしょう?それは、卵は、「生命の誕生」を意味するものだから。キリストの復活を祝う行事だけに、「生命」が重要な意味を持っています。また、うさぎは子をたくさん生むことから、「豊かな生命の象徴」とされています。
この時期のドイツでは、イースターマーケット(Ostermarkt)が開催されます。可愛いイースターグッツを見ることができるはずですよ!
スペインのイースター
カトリック教国であるスペインでは、イースターはとても大事な行事のひとつです。スペイン語で、イースターの週ことをSemana Santa(セマナ サンタ・直訳すると「聖なる週」)と呼びます。
スペインのイースターの祝い方は、地方によって異なります。特に有名なのが、アンダルシア地方です。セビージャやマラガでは、イースターに合わせて、盛大なパレードが開催されるそうです。
私はまだ行ったことがないのですが、一度は行ってみたいなあと思っています。一方、レオンでは、イースターをより敬虔にお祝いするようです。
また、スペインではSemana Santaの期間中にTorrijas (トリハス)というあまーいスイーツを食べる風習があります。簡単に説明すると、蜂蜜にたっぷり浸したフレンチトーストのようなお菓子です。カタルーニャ地方のバルセロナでは、Torijjasを食べる風習がなく、代わりにMona(モナ)という卵を中心に入れ込んだケーキを食べるそうです。
日本でいう、お正月のお雑煮の食べ方の違いのように、地方によって色合いが違って、面白いですよね。
ポーランドのイースター
ポーランドは、敬虔なカトリック教徒が多い国です。そのため、イースターも、非常に大事な行事のひとつです。今年は、ポーランドのポズナンという都市でイースターを過ごしているのですが、街は静かです。
ポーランドでは、イースターの週末に、家族で集まり、教会に行き、イースターを共に祝うそうです。イースターでは、キリストが復活した日曜日にご馳走を食べるのですが、そのご馳走に使う食材をカゴに入れて、前日である土曜日に教会にお清めのために持っていく、という風習があるそうです。
イースター日曜日の前日である土曜日に街を歩いていると、カゴにパンや卵を入れて歩いている家族に多々遭遇しました。
イースターの日曜日の後の月曜日には、人々が水を掛け合うという風習もあるそうですよ!タイの水かけ祭りみたいですね。
このように、国、地方によってイースターの過ごし方は変わります。イースターは、4月に春の訪れを感じさせてくれる大事な行事だとも私は思っています。この時期にイースターの文化がある国に訪問すると、通常とは違う雰囲気を味わえるはずですよ!
ではでは。