ビールといえば、ドイツがまず頭に浮かぶ人が多いのではないでしょうか。実は、ベルギーもドイツと肩を並べるくらい重要なビール生産国。
多種多様なビールを生産しており、そのバラエティの豊かさはドイツを凌ぎます。とても興味深いベルギービール。日本でも、手に入るベルギービールもたくさんあるんですよ。
先日のベルギー旅行では、ベルギービールの記事を書くために、たくさんベルギービールを飲んできました。はい、リサーチのためという名の下に・・。今回は、ベルギーで消費したビールが無駄にならないよう、たっぷりとベルギービールの紹介をしていきます。
ビールが苦手な方も、ぜひ読んでみてください。ビールが苦手な人でも、ジュースのように飲める美味しいビールが、ベルギーにはあるんです!:D
では、いってみましょー!
おすすめベルギービール4選
ほぼベルギーでしか醸造されていない貴重なビールから、最古の手法で作られるビールまで、豊富なベルギービールをピックアップしてみました。
トラピストビール(Trappist Beer)
キリスト教トラピスト会の修道院の中にある醸造所で造られるビール。トラピストビールを醸造する修道院はいくつかあるのですが、厳格に言うと、“Authentic Trappist Product” (ATP) “が認めたもののみが正規のトラピストビールとみなされています。
そのためには、厳格に定められた基準に沿っている必要があります。
-ビール醸造で得た収益は、慈善事業に寄付をすること
-醸造業は、修道院生活の副業にとどまっていること
-ビール自体は高品質を保つように常にチェックされていること
ベルギーのは、上記の基準を満たしたトラピストビールが6つあります。その6ブランドは、下記の通り。
1) Chimay(シメイ)
2) Orval(オルバル)
3) Westmalle(ウェストマール)
4) Westvleteren(ウェストフレテレン)
5) Rochefort(ロックフォート)
6) Achel(アッヘル)
ChimayとOrvalは、比較的手に入りやすいトラピストビールです。一方、トラピストビールの中でも、最も美味しいと言われるWestvleterenは生産量がかなり限定されており、手に入れるのが非常に困難です。
私は、ベルギーのバーでRochefort10%を試してみました。
ダークブラウンの色。フルーティーな香りが広がります。味は、ビターで、私はコーヒーのような味わいを感じました。
複雑な味で、単体でも十分に楽しめます。
日本では、シメイやオルバルが手に入りやすいようです。
シメイ ブルー 330ml瓶 CHIMAY BLUE 【ベルギービール chimay】
ランビックビール (Lambic Beer)
次に紹介するのが、世界最古のビールと言われるランビックビール。その所以は、唯一昔の手法にのっとった自然発酵で造られたビールだからです。
ブリュッセルには、その伝統的な手法を守り今も醸造を続けている醸造所があります。それが、アンデルレヒト地区にあるカンティヨン醸造所。
通常のビールは、酵母を加えることで発酵させて醸造します。一方、ランビックビールは、酵母を人工的には加えず、空気中に存在する発酵生微生物によってビールを発酵させます。
1890年にパスツールが酵母菌を発見するまでは、全てのビールはこの手法で造られていたそうですが、今や自然発酵で造られるビールは「ランビック」ビールのみだそうです。貴重ですね〜。
このカンティヨン醸造所では、醸造所内の見学からテイスティングまですることができます。ランビックビールが醸造できるのは、気温が低い10月中旬から4月初旬まで。私が訪問した5月は、醸造は終了していました。残念です。
それでも、実際に使用される機器を見ながら、醸造の工程を学ぶことができました。貴重な体験。そして、何よりも、見学ツアーに参加すると、最後にランビックビールのテイスティングがついてきます!
ランビックビールは、全て瓶詰で保存されます。「なんで、全て瓶詰めなんですか?」とスタッフさんに質問したら、
「昔は、サーバーなんてなかったからね!」とのこと。そりゃそうですよね・・・。
さて、肝心のランビックビールを試してみます。
うーーん。
酸味が強く、飲み慣れたビールの味とは全く違う味わい。
これこそ、自然の味!なのかな。
連れのスペイン人夫は、あんまり好きな味ではないようでした。これは、かなり好みが分かれる味です。私は、好んで飲みたいビールの味ではないですが、代々伝わってきた手法で造られた歴史あるランビックビールを味わうという貴重性を感じるだけでも十分楽しめるかと。
ブロンドエールビール (Blond Ale Beer)
これまで、結構重めのビールを紹介してきましたが、次に紹介するのが爽快で軽めのブロンドエールビールです。使用されるモルトのロースト具合も軽めなので、甘めの味わいが楽しめます。
夏場の、暑い日に、オープンテラス席で飲むのに適したビールですね!
私は、5月なのに気温10度という状況の中、意地でオープンテラス席でブロンドエールビールTripel Karmeliet(トリプル・カルメリート)を試してみました。
ビール自体は、フルーティーで爽やか。美味しい!のですが、何せ、外が寒すぎました・・。ビールは震えながら飲むものじゃないですね。でも、ヨーロッパの人は、所構わず寒い中でもビールをガンガン飲んでいますが。
他にも、ブロンドエールビールといえば、ベルギー産のDuvel(デュベル)も有名です。
フルーツビール (Fruit Beer)
ビールが苦手な方。お待たせしました!ビールが苦手な方でも飲みやすいビール、それがフルーツビールです。ベルギーは、本格的なビールだけじゃなく、フルーツビールをはじめとして、変わり種?のビールも色々造っているんです。
聞くところによると、牛乳ビールや、牡蠣ビールなんてのあるそうですよ・・。私はフルーツビールで十分ですが!
ベルギーのフルーツビールの代表格といえば、Kriek。チェリー(さくらんぼ)のビールです。さくらんぼジュースと間違うくらい、フルーツの果実を味わえるビール。それもそのはず、正規の作り方は、ビールの醸造釜にたっぷりの生のフルーツを漬け込んで造られるのですから。
他にも、フランボワーズのビールや、ぶどう、アプリコットを使ったビールなど、様々。お好きな味を探してみては?
まとめ
ベルギービール、とっても魅力的だと思いませんか?私は、日本にいた時も、ビール専門店に行った時に買い込んで試してました。日本でも比較的手に入りやすいので、試してみてはいかが?
ではでは〜。
【参考サイト】
Beer advocate
ビール情報満載。勉強になります。
Cheeseweb.eu
ベルギー在住だった夫婦が書くブログ。ビールや食事情報が豊富です。