妊娠週数が進んでくると、心配になってくる出産の始まりから出産後までの流れ。できれば、その知識は妊婦自身だけではなく、パートナーとも共有しておきたいもの。そのために用意されているのが、両親学級です。
両親学級では、助産婦さんや出産のスペシャリストが、両親になるために必要な知識を教えてくれます。妊娠後期になったらぜひ参加したいもの。今回は、私が参加した両親学級で学んだことを紹介していきます。
両親学級のスケジュールと参加者
私たちが参加した両親学級は、金曜日の夜に3時間、土曜日に7時間(1時間休憩含む)というスケジュールでした。働いている人が参加しやすい時間帯だと思います。
参加対象は、妊娠26週目から36週目までの妊婦とパートナー。公的保険に入っている人は、女性の分は保険で全額賄われます。パートナーの分のみ、100ユーロのお支払い。加入している保険によっては、パートナーの分も、後日一部返金されるようです。
私達が参加した両親学級には、10組のカップルがいました。英語のクラスということもあり、私と同じように外国人のカップルもいれば、ドイツ人と外国人のカップルも。全員パートナーと参加していました。
長丁場なので、スナックと飲み物を用意すると知らされていたのですが、パンにチーズをのせたカナッペとプチトマトときゅうりというシンプルなもの・・。ドイツで両親学級に参加する予定の人は、小腹を満たすものは持って行った方がいいですよ!
両親学級の内容
両親学級の1日目は、産前と分娩第一段階までの話、そしてパートナーがするマッサージ練習をしました。
2日目には、分娩第二段階と第三段階、そして出産後の話。途中で陣痛時の体勢の練習や陣痛のイメージトレーニングもしました。
以下、習ったことを書いていきます。
産前に必要なもの
安産に良いとされているラズベリーリーフティーを出産予定日の6週間前(妊娠34週目)から、毎日2杯飲むようにとのこと。このラズベリーリーフティーは、dmやRossmannといったドラッグストアには売ってないので、薬局で購入します。処方箋なしで購入可能です。
Amazonでも購入可能。
ラズベリーリーフティーはクセががなくて飲みやすいですよ。私が両親学級の後すぐに買いに行き、ハマりました。妊娠中は飲めるお茶の種類に限りがあるので、妊婦こそ飲むべきハーブティーがあって良かったです。でも、妊娠初期には飲まない方が良いそうなので、そこは注意。
鍼治療
妊婦さんに腰痛やマイナートラブルがある場合、助産婦さんが鍼治療を提供してくれる場合もあるそうです。私は特にトラブルがなく、助産婦さんから特に提案されることもありませんでしたが。興味がある人は自分から担当の助産婦さんに聞いてみましょう。
37週以降はマグネシウムの摂取は控える
妊娠中、マグネシウムを処方される妊婦さんは多いようです。私は初期に1度だけ処方されただけなのですが、後期も継続して飲んでいる人は、37週になったら摂取するのをやめるように、とのことです。
階段の利用、毎日の散歩
分娩時間を短くするにはできるだけ骨盤を動かし柔らかくしておく必要があるので、階段を使うこと、散歩を1日30分から1時間することをお勧めされました。
マタニティスイミングとヨガ
他にも、マタニティスイミングとヨガが良いとそうです。私はマタニティヨガに参加していますが、全8回参加すると、費用の8割が健康保険から返金されます。
炭水化物を減らす
出産予定日の3週間前からは、炭水化物の摂取を減らしましょう、とのこと。特に夕食時に炭水化物や糖分は抜いた方が良いそうです。
出産の始まり
おしるし(出血)
出血があった場合、2−3日で陣痛が起こるおしるしだ、とのことです。
前期破水
破水があっても、水が緑色ではない限り、病院に行く必要はない。緑色の水の場合、胎児にストレスがかかっっており、何か異常がある場合もあるので、病院で見てもらった方が良い。
陣痛が定期的に、そして間隔が短くなるまではできるだけ自宅でリラックスするように。病院に急いで行っても、子宮口が開いてなければ、自宅に帰るように言われるので。
破水があったら、水を飲んで水分補給することを忘れないように。
分娩第一段階
分娩第一段階は陣痛が始まって、子宮口が完全に開く(10cm)までが分娩第一段階です。初産の場合、1cm開くのに1時間かかると言われているそう。
特に、潜伏期の最初の2−3cm開くまでは、陣痛の間隔もまだ大きく、時間も短いので、この時間は自宅で過ごす方が良いと助産婦さんが言っていました。
擬陣痛の場合もあるので、それを確かめるために、温かいシャワーを浴びるか、温水のペットボトルを腰に当てるようにとのこと。体を温めると、擬陣痛の場合は、痛みが収まるそうです。
陣痛が定期的に10分間隔以下で来るようになり、普通に喋られえないくらいになったら、病院へ。助産婦さんによると、普通のトーンでに喋れるくらいなら、本陣痛ではないとのことでした。
病院に到着したら
病院で絵は、CTG(ノンストレステスト)をつけ、血圧がチェックされます。陣痛の間、定期的に血圧がチェックされるそうです。
病院の分娩室には、ほとんどの場所で掴まれる紐や横になれるベットが用意されているとのこと。水中分娩に興味がある人は、数に限りがあるので、事前に話し合っておく必要あり。
無痛分娩のためには
無痛分娩をするためには、麻酔を子宮口が3−4cmくらいの時にしないといけないそうです。子宮口が完全に開いてからだと遅いとのこと。
パートナーのマッサージ
妊婦が陣痛に苦しんでいる間、パートナーはできるだけマッサージで痛みを和らげてあげましょうとのこと。マッサージボールを使ったもの、手でのマッサージ、スカーフを使ったマッサージを実際に試しました。
日本ではマッサージにテニスボールを使うそうですが、ドイツではトゲトゲ付きのマッサージボールを利用しています。両親学級の後に即購入しました!
分娩第二段階
子宮口が完全に開いたら、とうとう赤ちゃんが産まれてくるまであと少し。この段階から赤ちゃんが産れるまで2−3時間かかるそうです。
赤ちゃんの頭が、産道よりも離れすぎており、3時間経っても下がってくる気配がない場合は、帝王切開に切り替えになるそう。もしくは、吸引カップで引き出すこともあるとのこと。いずれにしろ、その都度医者や助産婦から説明があります。
分娩第三段階
赤ちゃんが産まれた後、次は胎盤が出てくるのを待ちます。これには20−30分かかるそう。「へその緒は、お父さんが切ることをお勧めします!」と講師の助産婦さんが言っていました。
出産後
出産後、自然分娩の場合は3日、帝王切開の場合は5日入院します。体調によっては4−5時間で自宅に帰ることも可能だそう。
新生児は、最初の1年に6回の検診あり。最初の検診は、出産した病院で助産婦が行います。最初のワクチン接種はU4、生後3−4ヶ月の時です。
母乳育児
赤ちゃんが産まれて2時間で、最初の母乳を与えることになります。赤ちゃんは教えずともお母さんのおっぱいを探してお乳を飲めるんだそうです。すごいですよねえ。
最初の3日間を過ぎると、胸が大きく硬くなってきて、乳首に痛くなることも。乳首保護カバーなるものもあるそう。授乳するときは、授乳クッションを使って、できるだけリラックスした姿勢で。
粉ミルク
粉ミルクをあげるというカップルもいるので説明がありました。粉ミルクの方が腹持ちがいいので、1日でミルクをあげる回数は母乳より少なくなるそう。色々な種類の粉ミルクがでているが、高ければ良いというわけではない。
ビタミンK,D
ドイツで生まれた赤ちゃんは、サプリメントのビタミンKとDを摂取します。
添い寝
ヨーロッパでは、赤ちゃんとの添い寝が推奨されていません。でも、赤ちゃんはお母さんがそばにいないと眠れない子が多いので、講師の助産婦さんは、最初は添い寝しても良いでしょうと言っていました。
ベット利用の場合、ベットの脇に密着設置できるベビーベット(BabyBay)がお勧めです。利用期間は、生後6ヶ月なので、その後は、大きめのベビーベットに買い換えます。
お風呂
ドイツでは、赤ちゃんの沐浴は、1週間に1回とされています。でも、他の文化圏のカップルは、それぞれの文化に沿って入浴させているそうですが。講師の助産婦さんは、トルコ出身だったので、トルコでも、日本と同様毎日入浴させるそうです。お湯の37度から38度で、とのこと。
赤ちゃん用のバスタブは、折りたためるものが便利です。
2日間の両親学級を終えて
よく見聞きする日本の両親学級では、パートナーが妊婦の体の重さを体験したり、沐浴やオムツ替えの練習するそうですが、ドイツではそこらへんはありませんでした。主に、出産のことが中心で、出産後の情報は、インターネットや本でもえられそうな情報が主だった気がします。
それでも、パートナーと一緒に参加することで、同じ情報を共有できたのは大きいかな、と思いました。マッサージボールも早速購入して、出産前からマッサージの練習をしてもらってます。
ドイツと日本での出産と育児の違いも学べるので、両親学級には是非参加することをお勧めします!
ではでは。