あなたには、叶えたい夢がありますか?
「おいしいマドリード」3回目は、とあるスペイン人が夢を叶えて開いたレストランVinoteca Merydajes Gastrobar についてご紹介します。
こちらのスペイン人、実はすごい人で、あのレアル・マドリードを担当する弁護士なのです。食べることが大好きな彼は、日々色々なレストランを食べ歩いていたそうですが、なかなか自分の欲求を持たすレストランに出会えなかったそうです。
そこで彼は思いつきました。「自分でレストランを作ろう!」と。
そして、Vinoteca Merydajes Gastrobarは生まれたのです。彼が夢を叶えて作ったレストランだけに、いたるところにこだわりがちりばめられています。まさに、夢のようなレストランです。
今回は、コミュニティーマネージャーのCesarに取材をしてきました。(Cesarも面白い人で、本業とはまったく関係なく、趣味で食べ物の写真を撮ってたらそれが仕事になっちゃった、という面白い人です。彼については後日記事にしますね)
レアル・マドリードの弁護士が作ったそのこだわりのレストランの話から、夢のレストランを作るために必要なことが見えてきました。それも含めて紹介します
それでは、どうぞ!
利益がマイナスにならなければそれでいい
他のレストランと大きく違うところがあります。何だと思いますか?
それは、利益ゼロでも良いということ。レアル・マドリードの弁護士であるオーナーにとって、レストラン経営は夢を叶える場所。彼にとって、ここはお金を儲けるための場所ではないのです。
とはいえ、赤字は困るので、理想は収支ゼロを目指すこと。利益を上げなくても良いから、その分良い食材やワインを仕入れられる、高精度の調理機材を揃えられる、質の良いスタッフを雇える、わけなのです。
ここに、大きなこだわりがあるのです。
利益追求じゃなく味追求
夢のレストランは、利益追求型ではなく、味追求型です。本当に細部までこだわった料理を提供しています。食材は、地元のマーケットで毎日仕入れたものが使われています。そのため、マーケットで仕入れたものでメニューが変わるそうです。
それでは、味追求型レストランこだわりの料理も紹介していきます。
多彩な味わいのタパス
– Jamón serrano – Serrano ham(生ハム)
やはりスペインといったら生ハム!ですよね。色々な生ハムを試してきましたが、この生ハムは、噛めばかむほど味わい深く感じられました。
– Queso manchego curado – Aged manchego cheese (マンチェゴチーズ)
こちらは、スペインのラ・マンチャ地方特産のマンチェゴチーズです。羊のミルクから作られたハードチーズ。公式には、60日から2年の期間熟成されたものだけをマンチェゴチーズと名乗れるのだそうです。熟成チーズだけあって、味は濃厚です。
私の中で、おいしいレストランはパンも美味しいという持論があるのですが、期待を裏切らずパンもほんのりとした甘みが感じられておいしかった。マンチェゴチーズとの相性もバツグンです。
– Habitas con cecina y patatas fritas – Beans with cured beef ham and fries(ビーフの燻製と、緑豆とフライドポテト)
こちらの牛の燻製(Cecina)は、スペインのレオンにある村で作られたものを取り寄せているのだそうです。スモーキーでおしい。緑豆とフライドポテトともよく合います。
– Espárragos con queso parmesano – Asparagus with parmesan cheese(アスパラガス パルメジャーノチーズを振りかけて)
こちらは炒めたアスパラガスとシンプルな料理。アスパラガスの緑とパルメジャーノチーズとのコントラストが綺麗です。
続いてサラダとメイン料理
– Ensalada de ahumados (salmón, trucha y bacalao) – Smoked fish salad (salmon, trout and cod) (魚のカクテルサラダ)
魚のカクテルサラダだー!ベルリン在住の私は長らく新鮮な魚を口にしていなかったので、自然とテンションが上がります。(ドイツは、沿岸部以外は魚が手に入りにくく、スーパーにも冷凍魚しか売られていないのです・・。)
ダイス上にカットされたサーモン、マス、バカラオが、キラキラ輝いていました。新鮮な魚が食べられるって嬉しいですね〜
– Pimientos de Piquillo rellenos de txangurro con tinta de calamar – Roasted Piquillo peppers with squid ink and stuffed with crab (赤パプリカのカニ身詰め イカスミソースをかけて)
スペイン特産赤パプリカPiquillo。イカスミに隠れて見えないですが、中に赤パプリカがあるんです。ピーマンの肉詰めのように、中にはカニ身がたっぷり入っていました。贅沢な一品。
– Callos – Tripe (ハチノス(牛の胃袋)のトマトソース煮)
スペイン料理の定番とも言えるCallos. 名前だけ読むと「うっ・・」と一歩引いてしまうかもしれませんが、食べてみるとすごく美味しいんです。しっかり煮込まれて柔らかくなっており、味もしっかり染み込んでいました。ワイン好きな人なら、ワインが進む料理です。
– Cochinillo asado – Roasted suckling pork (仔豚のロースト)
Cochinillo asado(仔豚のロースト)といえば、セゴビアが有名なのですが、美味しいCochinillo asadoを食べたければ、わざわざセゴビアまで行かず、このレストランに来るべきです!
こだわりのレストランだけあって、調理器具にもこだわっており、一般的なタベルナなのに、ミュランレストランしか普通は使わないオーブンを使用しているのだそうです。ロースト系の料理の味は格別!値段はお手頃なので、ぜひ試してほしいです。
デザートは何とスタッフの奥さんの手作り!
– ケーキの盛り合わせ (Cakes (almonds, carrot, 3 chocolates and brownie)
締めくくりはデザート。たくさん料理をいただいたので、デザートは控えめでお願いしました。控えめといいつつ、すべてのデザートを試すという欲張りプレートです(笑)
意外な事実が、このデザートは、レストランで働くスタッフの奥さんが作っているのだそうです。そのスタッフが入る前は、あまりデザートの種類が豊富ではなかったそうですが、お菓子作りが得意な奥さんを持つスタッフが働き始めたことで、デザートの種類も格段と増えたのだとか。どのデザートも、プロレベルでおいしかったです。特に、三段のチョコレートケーキがお気に入りでした。
【まとめ】夢のレストランVinoteca Merydajes Gastrobar
Cesarもサウジアラビアでスペイン料理店を経営する予定なのだそうですが、彼もレストランを収益源にしないつもりだそうです。レストランは、自分の夢の場所にしたい。利益を追求しすぎると、自分の目指したいものを実現できなくなるかもしれないから。
Merydahesのオーナーも、夢のレストランで多くの人に美味しい料理を味わってもらって幸せになってもらえれば、それでハッピーなのだそうです。
確かに、夢を叶える場所を作るためにはお金は必要。でも、夢を叶えて得られるものって、お金じゃないんですね。
マドリードに来たら、ぜひ彼の夢の味を共有しに行ってみてはいかがでしょうか。
[Information]
住所:Calle Víctor Andrés Belaunde 9 – Madrid
アクセス:メトロ8.9番線Colombia駅から徒歩6分
電話番号:+34 912 207 579
営業時間:月曜ー土曜 12:30-16:30, 20:00-
日曜 13:00-17:00
言語:スペイン語、英語
wifi:あり(パスワード有り)
周辺観光地:レアル・マドリードの本拠地、ベルナベウスタジアムから徒歩9分
TripAdvisorReview
*Thank you to Merydahes for the invitation. The opinions expressed here are my own.