私は、昨年のこの時期まで、本気でMBA留学の準備をしていました。MBA留学を辞めて、ドイツにワーホリに来た理由は、以前書きましたが、今回は女性のキャリア面からMBA留学という選択を辞めた理由を詳しく書いていきたいと思います。
MBAと女性のキャリア
社会人として経験を積み、次のステップに行くため、海外留学という手段を考える人は少なくないと思います。私も大学時代から、ぼんやりとではありますが、社会人として3年程度経験を積んだら、大学院に行こうと思っていました。
前職である程度の経験がつめたので、次のステップとしてMBAを取ろうと思い立ちました。それは、海外で働く夢を叶えるためと、更にキャリアアップを図るためでした。
昨年の夏頃から11月までは、MBA受験勉強に精を出し、時間を見つけては、MBAに関するセミナーに行ったり、志望校のOGに話を聞いたりしていたものです。
就業している時間以外のプライベートな時間は全てMBAの準備に割き、本気で準備していました。私は、女性として今後のキャリアをどう築いていくかに注力していたので、意識してMBAを取った女性に話を聞くように。そこで、MBAを取った後のふたつの女性像が見えてきました。
1)仕事に生きる
MBAを取ったからといって一概にキャリアアップができるとは言い切れないですが、それでも良いチャンスが得られる可能性は高くなります。
でも、それは綺麗事だけではないのが事実。MBA留学をするのには、多大なコストがかかります。一般的に言われているのが、欧米のビジネススクールに進学した場合1,500〜2,000万円ほど。私が志望していたアジアのビジネススクールで600〜1,000万ほどです。進学している間は収入がなくなるので、その機会損失コストを加えると、更にそのコスト負担は大きくなります。
実際にMBAを取ったあとの就職活動では、本当にやりたいことよりも、とりあえずコストを回収すべく収入がいいところに就職する、という例をいくつも見てきました。仕事に生きざるを得なくなる、という風に私の目には映ってしまったのです。
2)MBAを習得したものの、家庭を取る
MBAを取るためのビジネススクールは、基本的には社会人経験を積んでから通うものなので、MBA習得すると、大体20代後半から30代前半になります。この時期は、女性にとっては、キャリアを積む上でも、家庭を築く上でも、とても重要な時期です。
結婚して家庭を持ったMBA取得者の中には、その後結婚し子供を産み、仕事を辞めて家庭に入ったという女性や、パートナーの仕事に合わせて仕事を辞めざるをえなくなったという女性がたくさんいました。家庭を持つとなると、例えMBAを取っても、仕事にすぐに活かせない、というのが現状なのです。
自分が重要視するものによってMBAが活かせるか決まる
女性でも仕事も家庭もバランス良く築いている人はたくさんいます。でも、MBAを習得してキャリアップを図る場合、20代後半から30代前半という年齢的なタイミングが問題になります。仕事に重点を置くのか、家庭に重点を置くのかで活かせるかどうかが決まるな、というのが個人的な結論です。
仕事に生きると決めたならば、MBAを取った後復職してガンガン働き、さらなるキャリアアップを図ることができると思います。でも、家庭も欲しいなら?それは、パートナーや環境にも左右されますが、うまくバランスをとるのは難しいだろうと思います。
私の場合、今の年齢でMBA留学をし、卒業したら30歳になります。そこから、3年くらいバリバリ働くとなれば、あっという間に33歳。今でこそ、33歳から子供を生んだり家庭を築くことは普通になりつつあります。でも、年齢が高くなればなるほど、子供を産み、そして育てるのが大変になるのが事実。
私は、仕事よりも、家庭を優先して働きたいという気持ちが強くあります。そのため、MBAを取っても私が思い描くように活かすことができない、という結論に至り、違う道を取ることにしました。
【まとめ】仕事と家庭に優先順位をつけよう
女性が、キャリアアップのために留学、転職をするのであれば、自分のその後の人生で仕事に重点を置いていきたいのか、それとも家庭に重点をおいていきたいのか、は大きな指標のひとつになるはずです。二兎を追うものは一兎も得ず。本当に手に入れたいものには、自分で手に入れるために行動をしていかなくてはいけません。
20代後半の女性で、留学や転職で悩んだら、自分は仕事を重視していきたいのか、家庭を重視していきたいのか、優先順位をつけることをおすすめします。そうすれば、おのずと自分が取るべき道が見えてくるはずです。
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MBA進学を考えた時に影響を受けた本。MBAと言っても、選択肢は、欧米ビジネススクールだけじゃありません。
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