ベルリンにて、就職活動を始めてもうすぐ2ヶ月が経とうとしています。ドイツで就職活動をすることで辛いのが、今までのキャリアをそのまま受け入れてもらえないことです。例えインターンのポジションでも落ちることはザラです。
そんな苦境のなかでも、いくつかの企業とは面接まで進み、ほぼ仕事が決まるところまで持っていけるようになりました。あとは、企業の求めているものと私が提供できるもののマッチングが上手くいくこと、そしてそのタイミングが完全に合うのを待つのみ!と思っているのですが、まあそのマッチングとタイミングの合致はもちろん母国日本で就職するよりも得るのが難しいので、引き続き運を手繰り寄せるために努力するのみ、です。
いきなり海外で、そしてスタートアップ企業に絞って就職活動をしているので、日本での面接や大企業での面接では勝手が違うこともしばしばあります。今回は、スタートアップ企業の就活を通じて感じた事学んだこ事をまとめます。
1)スーツは浮く
ベルリンにきてすぐ面接に呼ばれた会社は、今まで受けた会社の中でも特に行きたかった会社。日本からわざわざ持ってきたパンツスーツに身を包み、いざ面接へ!と意気込んで行ったのはいいものの、社員50人程度、平均年齢20代後半のスタートアップの会社では、みんな服装はラフで、面接もラフな感じ。私の気合のスーツはかなり浮いていました。
その会社はかなり好感触だったので、行けた!と思い、オファー直前までいったのですが、最後にちょっとした行き違いがあり、正規雇用ではなく業務委託で仕事をもらえることになりました。服装がまずかった・・わけではないですが、スタートアップの面接では、気合いれすぎのスーツは逆に浮くということを学びました。それからはスタートアップ企業の面接に行く時は、ビジネスカジュアルを意識した服装で望むようにしています。
2)自分を売り込む
面接は、自分を売り込む場です。私が今まで面接に呼ばれた会社はどれも、私が提供できることに興味を示したからでした。以前パキスタン人ハリスに言われたように、外国人として就活することは、ドイツ人やヨーロッパ人と差異化を図らなければなりません。
私は、日本とアジアでのビジネス経験をガンガン押しています。新しい市場としてアジアを考えている会社に立て続けに面接に呼ばれました。最終的には予算的に採用までは至らなかったのですが・・。海外就活では、いかにライバルとの差異化を図り、自分自身を売り込むことができるか、の重要性を感じます。
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3)成績や評価を聞かれる
ドイツの求人情報を見ていて「求める人物像(Requirements) 」によく見かけるのが、
Completed Bachelor’s or Master’s degree, preferably in Business Administration or any other related field (applicants are usually in the top 20% of their academic or professional peer group)
(大学、大学院の年次内で成績上位20%に入っていること)
というのが見られます。あまりにも色んな求人広告で見かけるのですが、80%の人はどこで働けばいいのでしょうか・・?面接でもしばしばこの類の質問をされます。面接では成績表を見せることはしないので、「大学での成績は20%以内でした!」とズバリ答えています。
また、前職の経験に踏まえて、上司や周りの人の評価を聞かれることもしばしばあります。そんなこと当の本人に聞かれても困りますよね。面接中に急に聞かれると、もっと困ります。
そのため、応募先の企業にどう自分が見られたいか、そのポジションを得るためにはどういう評価をもらっていたと伝えた方がプラスか、ということを事前に準備しておくと、実際に面接で聞かれた時にすんなり答えられます。
私は、直接前の上司には聞いていないですが、よくフィードバックをもらった点を、受けている企業の「求める人物像」に記載してあることに合わせて答えるようにしてます。
4)応募企業のピックアップも念入りに
私が今までの面接を通して、失敗したなーと思うのが、「他にどんな企業受けてる?」と聞かれた時です。私はマーケティング職を受けているのですが、どうしても自分の特性を活かせる職種となると、応募する企業にバラツキが出てしまいます。ファッション系、健康系、テック系等々。
そして会社の規模も、10人ほどのスタートアップから、もはやスタートアップとは呼べないくらいある程度成長した会社まで。応募している会社に質問をされたときに馬鹿正直に応募している企業名を述べると、軸がないとみなされてしまうかもしれません。
私も、前回での面接で、うっかり全く違うタイプの会社の名前をあげてしまい、面接担当者から突っ込まれました。面接は、短時間でいかに自分を売り込むかだけではなく、首尾一貫しているかも見定められます。私のようにボロが出てしまわないよう、応募企業の質問への回答には気をつけてください。
5)ガンガン質問する!
これは完全に私の肌感覚ですが、質問が盛り上がると面接がうまくいく傾向があります。会社としても、質問してくれる=会社のことをよく調べている。興味を持っていることが伝わる。のでプラスに働きます。
もちろん、その会社で働く事を想定した内容や、事業について聞くべきで、例えば仕事は何時に終わりますか。残業はないですがといった自分のやる気が伝わらない質問はかえってマイナスです。これは日本の就活でも一緒ですよね。
そして、だいたい落とされる面接は多くの質問を受け付けてもらえない気がしています・・。会社としても、この人と合わないな、可能性ないな、と面接中に判断がつくと、雇用することのない人に割く質問時間をカットしようとします。だいたい1個か2個聞いて、面接は強制終了になります。全てがそうであるとは限りませんが、私の経験場、質問をさせてもらえなかった面接は、あっさり落とされることばかりです。
質問を用意していって質問させてもらえないのは悲しいですが、上手くいく面接ではガンガン質問させてもたえますし、そこから会社のことをよく知れるだけではなく、自分のアピールにもつながるので、質問はしっかり用意しておきたいところです。
最後に
こうしてまとめてみると、面接から学ぶことって多いですね。私は、毎回面接を受けるたびに改善を重ね、どんどん面接での感触も良くなってきているように感じています。面接では、準備してきたことを出すステージ本番です。準備をすればするほど、本番ではより良いものが出せるはずです。海外で面接を受けるときの参考にしてみてください。