ワーキングホリデーでドイツ・ベルリンに来て、早2週間。早速、借りているルームシェアから追い出されるのではないか、という危機を味わうことになってしまいました。
ベルリンは、人の往来が年々激しくなっていることもあり、住居を探すのが非常に難しくなってきています。そのため、長期間家を空ける間に自分の部屋を他の人に又貸しする、というのが主流です。私もその流れにあやかり、1ヶ月間だけ、ルームシェアの1室を間借りさせてもらっています。
ドイツでのルームシェアは、WG(Wohngemeinschaft)と呼ばれ、2LDKや3LDKのフラットを数人でシェアして生活をします。リビング、キッチン、トイレ、バスは共同です。家賃を頭数で割るので、比較的安価であることと、数人でシェアしたほうがより広いスペースが確保できることから人気な形態です。
危機は何故起こった?
私は、2週間のうち、ベルリンに来てから最初の1週間をほぼ一人で過ごし、その後の1週間をドイツ人ルームメイト、ユリアンと過ごしました。ちなみに、彼は音楽家で、部屋の中にはピアノとギターがたくさん。彼はビートルズが好きで、よく部屋で弾いていたので、壁越しに BGMを楽しませてもらいました。
・・話が逸れました。彼は英語も話せるので、言語上は問題はなかったのですが、私が今まで日本で経験してきたシェアハウスでのルールが全く通用せず、問題を起こしてしまっていたようです。
私は、東京で3年程シェアハウスに暮らしていたので、ドイツでのルームシェアも問題なかろうと思っていました。が!ドイツでのルームシェアの考え方は、私のシェアハウスでの経験とは全く違うものでした。
ドイツでルームシェアする際に気をつけたいこと4点!
私が今回学んだ、ドイツでルームシェアするにあたって大事な事をまとめたいと思います。
①ルールを理解する。
ドイツのルームシェアには、2つのタイプのルームシェアがあるそうです。一つが、「部屋をシェアすることだけを目的としたルームシェア(Zweck-WG)」。もう一方が、「部屋だけではなく、色々なものシェアするルームシェア / 例えば、料理をシェアしたり、一緒に時間を過ごしたり)(keine Zweck-WG)」です。
私は今回部屋を借りるにあたり、このルームシェアにあるルールというものをあまり理解せずに入居してしまいました。私に部屋を貸してくれたドイツ人アルは、ほぼ私と入れ違いで旅に出てしまったので、詳しく説明を聞きそびれてしまっていたのです。
本来ここのルームシェアは、後者の、「何でもシェアし合おう、食事をシェアしたり、おしゃべりしたりを楽しもう、というスタイル」であると後から判明したのですが、私はそれを理解していなかったがために、ルームメイトのユリアンと行き違いが発生してしまったのでした。
最終的には、私が「ここでのルールを完全に理解していなかったこと」を理解してもらえたのですが、彼に経緯を説明する前までは、彼は相当居心地の悪さを感じてしまっていたようです。
私も、そんなつもりはなかったので、ルームメイト・ユリアンそんな気持ちを与えてしまっていたのが、ショックでもありました。それほど、ルームシェアに存在するルールやスタイルは重要なのです。ルームシェアの数だけ、ルームシェアのスタイルがあり、ルールがあります。一緒に住むということは、そのルールをしっかり理解することが大事だと、身をもって学びました。
②とにかく綺麗に使う。
ルームシェアをするのであれば、とにかく何でも綺麗に使うようにしましょう。特に気をつけるべきなのが、「水回り」と、「シャワーの後の排水溝」です。
「水回り」は注意しなければ、すぐに汚れてしまいます。気をつけるに越したことはありません。また、シャワーの後の排水溝の髪の毛にも要注意です。私も、この2点は一応心がけて使っていました。でも、気をつけていたつもりでも、何度かユリアンに水回りの汚れを指摘されました。
ルームシェアでは、自分基準ではなく、他人基準です。自分が綺麗だと思っても、他のルームメイトがそう思わなければ、それは綺麗ではありません。理想的なのは、使う以前と同じ状態に限りなく近づけることです。
③シェアの心を大切にする。
特に、ただのシェアを目的としたルームシェアではない限り、シェアする心が大切なのだそうです。ルームメイトのユリアンは、「料理を作ったら、多めに作って、他のルームメイトにあげたり、一緒にコーヒーを飲んだり。それが、僕らのここでの文化なんだ。」と語っていました。
私は、そのルールを知らず、自分の分しか料理を作っていなかったのが、彼が慣れ親しんでいるここでのルームシェア文化に当てはまらなかったそうなのです。私も日本でシェアハウスに住んでいたときは、ときどきは話したり、料理を一緒に作ったりしましたが、基本的には個人の生活を尊重するタイプでした。
ドイツのルームシェアでは、住む家だけではなく、生活をシェアしよう、というのが、主流なのかもしれません。(シェアだけを目的としたルームシェアではない限り、ですが。)
④せっかく一緒に住んでいるんだから、楽しもう!
また、ユリアンの話からは、せっかく一緒に住んでいるのだから、楽しもうという思いを感じました。私は、ベルリンに来たばかりで、色々な作業が立て込み、部屋にこもりがちになってしまっていたのが、ドアとともに心を閉ざしているという印象を彼に与えてしまったようです。そんな気持ちはなかったのですが・・。
それでも、ユリアンは私がドイツ語の書類に困っているときに手を差しのべてくれたり、就職活動がうまくいかなくて落ち込んでいるときには、コーヒーに誘ってくれたりと、とても良くしてもらいました。
ルームシェアでは、こういった助け合いや支え合い、楽しもうという姿勢が大事なのだと思います。
【まとめ】生活をシェアしよう。
冒頭で述べたように、ベルリンの住宅状況は極めて困難になっています。特に、ドイツ語がままならない外国人が部屋を借りるのは非常に難しいので、ベルリンではルームシェア生活を送ることになると思います。
今回は、私の理解力不足で問題が大きくなってしまいましたが、そのおかげで、ドイツのルームシェア文化について学ぶことができました。
ルームメイトのユリアンがまた旅に出たので、どうやら、あとの2週間で、私のような間借りのルームメイトが立ち代りやってくるようです。ドイツのルームシェア生活についての洗礼を受けた今、これからどんなルームシェア生活を送っていけるのか、今から楽しみでもあります。まずは、料理のシェアから始めてみようと思います。
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ルームシェアには、楽しいこともたくさんあります!この本を読んだら、ルームシェアしたくなるかも?