モロッコ旅行の拠点となる都市・マラケシュ。混沌とした旧市街メディナに、対をなすパリのような新市街グリース。良い面も悪い面を含めて、モロッコらしさを体感できる街だと思います。
今回は、マラケシュ観光において知りたいことをぎゅっとまとめて紹介していきます。
マラケシュ観光何日必要?
マラケシュは、見所がたくさん。1日で十分という人もいれば、1週間いても飽きないという人もいるでしょう。
私たちは、マラケシュをモロッコ旅行の拠点にしたので、合計5日マラケシュに滞在しました。
その中で、マラケシュの観光に丸々当てたのは、約2日。それでも、全部を見て回れていません。
1日は、airbnbで地元ファミリーが提供する料理教室に参加しました。観光もいいけれど、地元の人と触れ合う体験をすることで、モロッコの違った面も見ることができます。
予算は?
マラケシュの物価はやすくはありません。宿泊費と食費は、日本での物価と同じくらい。地元の人も食べたり飲んだりするようなものは極めて安いです。タクシーを含め、交通機関は安いですね。
観光客が行くレストランでの食事 1000円〜
メディナで売られているサンドイッチ 130円
屋台でのオレンジジュース 50円
バス 50円
マラケシュ観光のモデルコース
それでは、マラケシュ滞在中に訪れたい場所を紹介していきましょう。
バヒア宮殿
19世紀に建設されたモロッコ王族のための宮殿です。モロッコにおける最高峰の建築の一つと言われています。現王モハメッド6世が、公開されていない部分に滞在することもあるそう。
広大な宮殿で、大きな中庭があり、室内には繊細な装飾が施されており、一見の価値あり。特に、ヨーロッパの大聖堂のステンドグラスとは一味違うステンドグラスが素敵でした。
シークレットガーデン
混沌としたメディナの中にある天国、シークレットガーデン。廃墟となっていたリヤドとその庭園を、数年かけて改築したもので、メディナの中にいるとは思えない静けさと美しさを体感することができます。
水をふんだんに使った庭園なのですが、その水は、昔作られた地下水システムをそのまま利用しているそう。建築面からも興味深い庭園です。
写真博物館
メディナの外れに位置する写真博物館。19世紀に撮影されたモロッコの白黒写真が展示されています。この博物館のレビューを見ると、色んな人が「100年以上経っても変わらないモロッコの姿に驚いた」と書いてますが、本当にその通り。
近代化の影響で、どの大都市も100年経れば、大きく外観が変わるだろうに、マラケシュの場合は違います。それを目撃できるのがこの写真博物館。
この博物館のテラスからみる夕焼けは美しいです。
一度入場すると、チケットをなくさない限り、何回でも入場可能。
メディナのマーケット
きっと誰もが一度は目にしたことがあるであろうメディナのマーケットの写真。実物は本当に、入り組んだ道に小さな店が連なっています。
目移りしちゃうくらい可愛いモロッコ雑貨の宝庫。しかし、このメディナには定価はありません。何かを買う場合は、価格交渉が必要になります。メディナでの買い物は、比較的割高になりやすいようなので注意。大きな買い物をするときは、地元の人や、宿のオーナーに価格が適正なのか相談してから購入すると安心です。
個人的には、マラケシュ以外の街でお土産を買ったほうがお得かなと。私は海と芸術の街エッサウィラでお土産を購入しました。
フナ広場
マラケシュの中心といえば、フナ広場。ここは、年がら年中人で賑わっています。
50円で飲めるオレンジジュースの屋台や、ストリートフードの屋台が並んでいるかと思えば、蛇使いや猿使いのおじさん、ヘナを施行する女性たち、ひたすらダンスする人、と人間観察するなら飽きない場所。
でも、ここでの写真撮影には注意が必要。思わず写真を撮りたくなるような衣装を来た人や、動物使いの人は、それを商売として行なっています。
写真を撮りたいのであれば、そのサービスにチップをあげましょう。彼らの勝手に写真を撮って、お金を請求されて困っている観光客を目にしたので、気をつけてくださいね。
ちなみに、フナ市場で写真撮影にお金を払わずに、上記のようなフナ市場の賑わいの写真を撮るには、フナ市場に面した屋上テラスがあるカフェに行くのが一番。私たちが行ったのは、Le grand balcon du café glacierというカフェで、先に飲み物のお会計をし、飲み物を席で受け取るというシステムでした。
テラスには人がわんさか。夕焼け時は、さらに混み合います。
モスク
モロッコの国教はイスラム教で、至る所にモスクがあります。モスクは、基本的に一番高い建物ではなければいけないそうです。
素敵な外観なので、中も見学したくなるかもしれません。しかし、モスクは基本的にムスリムの方がお祈りする場所で、ムスリム以外の人は、入場禁止です。
外から鑑賞するのに留めておきましょう。フナ市場の近くのクトゥビーヤ・モスクは、モロッコの中で2番目に高いモスクで、一番高いモスクはカサブランカにあるハッサン2世モスクです。
ベン・ユーセフ・マドラサ
唯一ムスリム以外でも入れるモスクが、神学校ベン・ユーセフ・マドラサです。しかし、2018年11月現在改築中で、中は見学できませんでした。
マジョレル庭園
ここまでは、旧市街にある観光スポットを紹介してきましたが、新市街ゲリーズにも、見所が。それは、こじんまりとしているが、青色が美しいマジョレル庭園です。デザイナーのイブ・サンローラン氏も愛した庭園ということで有名。1980年には彼とピエール・ベルジュ氏二人で庭園を買い取っています。
マジョレル庭園を訪問予定なら、朝早めの時間に行くのがオススメ。私たちは、午後にマジョレル庭園に来たのですが、そこには長蛇の列が。泣く泣く入場を諦めました。
マラケシュのお勧めアクティビティ
マラケシュ近郊、マラケシュ発着でできる半日・1日単位のお勧めアクティビティを紹介していきます。
ラクダ乗り体験
砂丘まで行く時間がない方に朗報!マラケシュ近郊でもラクダ乗り体験が出来ちゃいます。椰子の木が茂った地区でラクダに乗るので、雰囲気も抜群。
オゾド滝日帰りツアー
マラケシュから片道車で3時間の場所にある、モロッコ一高い滝オゾド滝。マラケシュから人気の日帰り旅行先です。
行かない方が良い場所
マラケシュは、それほど治安は悪くありません。もちろん、日本とは比べられませんし、貴重品の管理は重要です。
マラケシュのメディナは、自転車やモーターバイクが色んな方向から走ってくるので、気をつけながら歩いてください。メディナを歩いていて、唯一「ここはあんまり行かないほうがいいかも」と思ったところがあります。
タンネリ
モロッコの一大産業が皮なめし。フェズの皮なめし場が有名ですが、マラケシュにも皮なめし場(タンネリ)があります。
私たちは、タンねりのあるエリアに足を踏み入れた途端、タンネリをガイドするという男性からの客引きにあいました。かなりしつこい人で、「これは行かないほうがいいな・・」と思い、引き返すことに。
実際にタンネリに行った人も、ガイドにぼったくられたり、革製品のしつこい勧誘にあったりとひどい思いをしている人が多そうでした。
写真で見ると、素敵に見えますが、安全性は高いといえないので、できれば行かないほうがいいと思います。
どこで食べる?
私たちは、1回メディナのレストランで食事をしましたが、あまり美味しいと感じませんでした。モロッコで食べた料理でオススメできるのが、料理教室で食べた料理たちと、サハラ砂漠ツアー中のリヤドの食事ですね。
どうやらモロッコは、人々は家で食事をする習慣があり、外食産業が発達していないようです。そのため、レストランではなかなか美味しい食事には出会えないかも。
レストランには期待できないので、モロッコ料理を試したい方は、リヤドの食事を頼んでみるのがいいと思います。リヤドで食事をした人の方が満足度が高いなと感じましたので。
レストランはお勧めできるところがないので、カフェを1軒紹介しておきます。
Corner Cafe
メディナの中にあるオアシス的なカフェ。錯綜としたメディナの中を歩いていると、かなり疲れます。そんな疲れた心と体をつかの間の間癒してくれるのが、カフェ。
いわゆる観光客向けのカフェではあるのですが、それゆえに品質は保証されています。ここのジュースは種類が豊富で美味しいですよ。
どこに泊まる?
モロッコでは、是非ともリヤドに泊まりたいところです。リヤドとは、中庭のある邸宅で、昔裕福な人々が住んでいた邸宅を宿泊施設にしたもの。
モロッコのインテリアを堪能するには最適な場所。私たちは、マラケシュでとても良いリヤドに泊まることが出来ました。
Riad Abaca Badra
フランス人夫婦が経営するリヤド。トリップアドバイザーでの人気が高かったので予約してみました。その選択は大正解。
朝食は美味しいし、オーナー夫妻は超親切。彼が体調を壊したとき、薬を分けてくださいました。
終わりに
マラケシュを一言で表すと、「カオス」でしょうか。インドに行ったことがある人は、同じような感じだと思っていいです。インドに行ったことがない方は、マラケシュでは、想定外のことが起こるので、少々のことではイラっとしない気持ちでいることが大事です。
良い面も悪い面も含めて、異文化体験だと割り切って、マラケシュ滞在を是非楽しんでくださいね!